2013/06/08

根室・釧路(3)

 3日目。今日は、塘路湖エコミュージアムセンターが開催する「新緑の湿原バードウォッチング」に参加。

 集合は、シラルトロ湖の「憩いの家 かや沼」の駐車場です。少し早めに到着すると、子ぎつねが・・・。なんとも可愛いものです。

 開始前からウロウロ。付近では、センダイムシクイがグイー、アカゲラ(亜種エゾアカゲラ)♀はエゾハルゼミを捕まえていました。

  

 さて、エコミュージアムセンターのUさんのあいさつでスタート。講師は、タンチョウコミュニティの音成さん。

 耳を澄まし、目を凝らして探します。コムクドリ、センダイムシクイ、エゾムシクは「ヒーツーキー」と高い声で鳴くのですが見つかりません。

 シラルトロ湖に降りてゆくと、ハシブトガラやシジュウカラ。遠く湖面には、ミコアイサやキンクロハジロ。林にあがって歩いて行くと、ベニマシコ。道では、ニュウナイスズメもエゾハルゼミを突いていました。エゾハルゼミは、温度があがると鳴きだすのか、昨日あたりから声がきこえだしたのだそうです。

 花は、コンロンソウやエゾノタチツボスミレの白花(距に深い溝があるのがエゾノタチツボスミレの特徴だそうです)、スミレなど。菜の花には、ミヤマカラスアゲハ、エゾスジグロチョウ、アカマルハナバチ(たぶん)など。

  

  

 林の中では、アカゲラ。カッコウの鳴く声も聞こえます。蝶の森の入り口付近でUターン。鳥合わせをしていると、近くでツツドリの声。残念ながら、飛び立ってしまいました。結局、25種でした。

 憩いの家で昼食。ジョッキの牛乳が美味しかったです。

 お昼を食べて、二人で、蝶の森を一周。東京からきて、1週間ほど、あちらこちらを見てきたというご夫婦(ご主人は重いカメラ担いで、コムクドリを撮りにきたのだそうです)とお会いしたほかは、人とは会わず、森を独り占め。

 ツツドリの声を聞き、蝶の食草などの看板を見ながら進むと、ヨツボシトンボやコサナエ。早いと思っていたのですが、トンボにも会えました。

  

 展望台からはシラルトロ湖。木道は残念ながら閉鎖されていました。

  

 歩き疲れて、4時前には、今日の宿。ペンション「未知標」へ。強塩泉の温泉でゆっくりしてから、ペンションのまわりで十分バードウォッチングできるとの話で、ペンションのまわりを一巡り。本当にいることいること。さきほど、蝶の森でお会いしたご夫婦も見えていて、盛んにシャッターを切っていました。

 センダイムシクイ、ノビタキ、ノゴマ、ニュウナイスズメ、ベニマシコ、そして、なんといっても、オオジシギをすぐ近くでみることができました。

 オオジシギは、そこが定位置なのでしょう10mも離れていない電柱、ノゴマにいたっては、数mまで近寄ることができました。

   
美味しい食事をいただいて、北海道のワインを飲んで、明日の朝を楽しみに、すぐに寝てしまいました。

【見聞きした鳥たち】
キンクロハジロ、ミコアイサ、キジバト、アオサギ、タンチョウ、ツツドリ、カッコウ、オオジシギ、オオセグロカモメ、トビ、オジロワシ、チュウヒ、アカゲラ
(亜種エゾアカゲラ)、カケス(ミヤマカケス)、ハシボソガラス、ハシボソガラス、ヒヨドリ、ウグイス、エゾムシクイ、センダイムシクイ、ゴジュウカラ、ムクドリ、コムクドリ、アカハラ、ノゴマ、ノビタキ、ニュウナイスズメ、スズメ、ハクセキレイ、カワラヒワ、ベニマシコ、アオジ



2013/06/07

根室・釧路(2)

  2日目は、風蓮湖を一回りしてから、霧多布湿原へ
起きれたのは5時ごろ。窓の外を見ると、キタキツネが通っていきましたが、すっかり、明るくなっていました。寒かったのですが、朝食まで散歩。
  樹の上で囀っていたのは、喉の赤い色が鮮やかなノゴマ。漁船のまわりのオオセグロカモメなどを見ながら、橋をわたって春国岱のヒバリコースをゆくと、その名のとおり、ヒバリがたくさん。

 

  草原では、ハマハタザオ、エゾツルキンバイ、シバナ(塩場菜)がみられました。ネイチャーセンターの方から、スミレが見られるとのことでしたが、まだ、早かったのでしょうか。一輪だけ見ることのできたスミレは少し薄い色で、スミレ?。

 
  

  カモたちは、スズガモのほかヨシガモが少し、そして、ヒドリガモが大群で残っていました。

  

  キタキツネコースを行くと、針葉樹林のそばの湿地では、ノビタキやノゴマのほか、頭の黒いオオジュリン(夏羽)も見ることができました。

 

  民宿に戻ると、朝食にはコケモモ、ハマナス、エゾクサイチゴ、マタタビなど6種類の手作りジャム。思わず、パンを2枚も食べてしまいました。

  朝食後、あらためて、アカエゾマツコースへゆくと、ミソサザイやカケス(亜種ミヤマカケス)、そして、空には、ハリオアマツバメ。

  

 花たちは、チシマウスバスミレ(葉は、円形。鋸歯ははっきりしていて,互いに重なるようにならない。縁に毛があることからチシマウスバスミレとしました。)、コミヤマカタバミ。枯れ木には、ナガサルオガセがついていて、いかにもの風景です。

  
 

  さて、風蓮湖から、霧多布湿原へと向かいますが、道々の牧場は、タンポポで黄色に染まっています。
  浜中町恵茶人(エサシト)地区 崖にユキワリコザクラが群生しており、近くには、ハクサンチドリも見ることができました。

  

  いよいよ、MGロード(Marshy Grassland road:湿原の道)を霧多布湿原センターを向かうと、なんと、オジロワシがエゾジカの仔を襲っていました。

  

 車を止めて、観察したせいか、オジロワシは狩を中断してしまいました。九死に一生の仔鹿は良かったのですが、オジロワシには申し訳ないことをしてしまいました。

 
 このオジロワシは、嘴が黄色くなってきていましたが、湿原センターの方に伺うと、若ではないかとのことでした。

  湿原センターからは、遠くを飛ぶオジロワシやエゾジカなどが見られましたが、湿原から大量の水蒸気があがって、雲が湧き立つ様子は壮観でした。ちょっとだけ歩いた湿原では、コヨシキリ、センダイムシクイ、コサメビタキ、ノビタキなどなど。

 足元には、エゾアカガエル(ヤマアカガエルとしていましたが、そもそも北海道に分布していないそうです。なお、エゾの方が後脚が短いそうです)もいました。
 

 この後、霧多布湿原ナショナルトラストの木道を行くと花がいろいろ。クロユリ、ヒメイチゲ、ワタスゲ(綿毛)、エゾカンゾウ(蕾)、シコタンタンポポなどなど。

    

 鳥たちは、足元からオオジシギ、オオジュリン、ノビタキ。この日は1万2千歩も歩いて、疲れました。今日の宿、釧路プリンスで生ビールです。


【見聞きした鳥】 30種

ヨシガモ、ヒドリガモ、スズガモ、キジバト、アオサギ、タンチョウ、カッコウ、ハリオアマツバメ、オオジシギ、オオセグロカモメ、トビ、オジロワシ、カケス(ミヤマカケス)、ハイボソガラス、ハシブトガラス、ヒガラ、ヒバリ、ショウドウツバメ、ウグイス、センダイムシクイ、ゴジュウカラ、ミソサザイ、ノゴマ、ノビタキ、スズメ、ハクセキレイ、カワラヒワ、アオジ、オオジュリン(夏羽



2013/06/06

2013.06.06根室・釧路(1)

 道東の根室・釧路へ4泊5日で。テーマは北のトンボの予定だったのですが、いかんせん早すぎるので、道東の鳥たちに変更。
 朝、羽田をたち、釧路空港に10時ころ到着。車で、一路、風蓮湖へ 
 途中、厚岸味覚ターミナル「コンキリエ(貝殻の意)」で食事。厚岸湾、厚岸湖が望め、生ガキ、カキの入ったスパゲッティが美味しかったです。(根室本線はキハ45形のようです。) 
  

 風蓮湖まで行くと、タンチョウが2羽餌を漁っていました。  
  
  大きさに違いがあり、大きい方が♂なのでしょうか。岸辺でツブ貝を見つけたハシボソガラスが気になるのか、こちらの方に近づいてきてくれました。 


 今日は、春国岱ネイチャーセンター寄って、「小鳥の小道」コースを回る予定です。駐車場では、コムクドリがお出迎え。♂♀で、柵のうえをヒョコヒョコと歩いていくのが、何ともユーモラスでした。 
  

  さて、ネイチャーセンタ―では、ビデオを見せてもらう予定でしたが、3時を過ぎていたので、まずはネイチャーセンターのそばの「小鳥の小道」を回ってくることにしました。1周、1.4km・約30分と書かれていたので、1時間ほどで回る予定で歩きはじめると、花が色々。 
 エゾノタチツボスミレ、エゾネコノメソウ、エゾクサイチゴ、オオバナエンレイソウ、エゾオオサクラソウ、エゾエンゴサク(清々しい青です)など、やはり”エゾ”とつく花が多いです。 
  
   

  各種苔や地衣の類もあり、ゴジュウカラが巣材にするのか集めていました。ちょっと面白かったのが、ツヅレカラタチゴケ。丸いのはなんでしょう?

 蝶は、小さな小さなエゾスジグロシロチョウの春型♂が眩しいくらいに白く見えました。やはり、毛深いイメージですね。カラマツでは、エゾリスもみることができました。 

  鳥も色々。コガラと思ったのは、ハシブトガラだそうです。林の中では、本当に色々飛び交って、目移りしてしまします。センダイムシクイ、エゾムシクイ、コサメビタキ、ベニマシコ、シジュウカラ、エナガ(シマエナガ)、アカゲラ、ヤマゲラ(ピョーピョピョピョと尻下がりに鳴いていました。)、サンショウクイ、下水の詰まったような奇妙な声は、ネイチャーセンターでお聞きすると、林の向うが草地になっていて、オオジシギがいるということでした。
 結局、2時間ほどかかってしまい、ネイチャーセンターは5時までなので、残念ながら、ビデオはまたの機会。そこで、林の裏の草地に行ってみると、エゾジカがゆっくり草を食んでおり、電線には、ノビタキ、樹の上にはベニマシコ、空には、オオジシギでした。その後、一杯みることになるオオジシギは初認でしたので、100m先の木の枝にとまったのを必死で見に行きました。  
  

  すっかり満足して、すぐ近くの民宿「風蓮」
  美味しい夕食をいただいて、話を伺うと、御主人のMさんは、35年も鳥を見ているそうで、壁いっぱいに鳥関連の本がありました。当日は、ご主人と長年親交があるという日本鳥類目録7版の編集をされたYさんの御一行が、一緒で、色々の話をお聞きすることができ、とても収獲の多い1日となりました。


【見聞きした鳥たち】 36種
カルガモ、スズガモ、キジバト、アオサギ、タンチョウ、オオジシギ、ウミネコ、オオセグロカモメ、ミサゴ、トビ、コゲラ、アカゲラ、ヤマゲラ、サンショウクイ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ハシブトガラ、シジュウカラ、ヒバリ、ショウドウツバメ、ツバメ、ウグイス、エナガ(シマエナガ)、エゾムシクイ、センダイムシクイ、ゴジュウカラ、コムクドリ、ノビタキ、コサメビタキ、ニュウナイスズメ、スズメ、ハクセキレイ、カワラヒワ、ベニマシコ、ウソ、アオジ