茨城県自然博物館で行われたネイチュア・フィーリング研修に参加
日本自然保護協会と茨城県自然博物館の共催で行われた、体の不自由なひとたちとの自然観察についての研修は、11/7,8の2日間にわたり開催されました。
どのように接したらよいのか、基本的なことを学びたくて参加しましたが、自然保護協会らしく、とにかく実践してみる研修で、いきなり、観察会から始まりました。
落ち葉の感触、森の様子、樹木の葉、枝や樹皮、苔の手触り、マツの類の冬芽、香りなどなど。確かに、植物の名前はわかっているのですが、視覚に頼らずに、どんな葉、枝の様子、木肌の様子、樹高、香りなど、知らないことばかりです。まして、人に伝えるのは難しいものです。わかっているつもりで、実感していなかったのだなと考えさせられました。
体の不自由な人のためのというより、体の不自由な人とともに、五感を使って、確実に感じ、それを共有していくことが大切だと思いました。実感することには、時間がかかります。それこそ、名札を見て、木をさっと見て、足早に見ていくのは、自然の大きな部分を知らないまま過ぎてしまっていたかもしれませんね。
目の不自由な人の誘導の基本などは、体験してみて、初めてわかることも多いです。一緒に、自然を楽しめるといいですね。
さて、せっかく菅生沼までいったので、研修前に少し歩いてみました。いつもよりも鳥の声やいろいろな音にも注意を向けていましたが、コハクチョウのラッパのような声、コイが水際でポンというような音をたてているにも気づきました。ジョウビタキ?のヒー、ヒーの声を頼りに探したのですが、これは、見つかりませんでした。
菅生沼の上空には、チュウヒやオオタカなども飛んでいましたが、これを説明するには、小鳥が静かになり、カラスが騒ぐなどと説明するのかな。いや、小鳥が静かになって、カラスが騒いでいるので、猛禽でもきているようですねと、するのかな。
イタチの足跡は、イタチの足の標本などで実感できるかな、ミシシッピーアカミミガメも標本になってしまうかもしれませんが、砂州で足跡をつけることはできるかもしれません。どんな足跡になるのでしょう。
11/8は、コハクチョウを見てきましたが、近づく前から、声が聞こえてきました。アオサギのけたたましい声、モズやヒヨドリ。雨模様だったので、小鳥はあまり鳴きませんね。
近づくと、顔をあげて警戒態勢なのですが、ここらあたりは、難しいですね。
やはり、体験を共有できるような題材を選ぶのが重要なのでしょうね。実際に、視覚特別支援学校の先生をされている方が、東京八王子の多摩森林科学館で、森を体験する授業をした実践例を紹介してくださったのですが、森を代表する樹木としてミズナラを選択して、ミズナラの葉、木肌の手触り、木肌の様子をしっかり覚えて、森を歩いて、木と木の間隔や、ミズナラとそれ以外の木、木以外の植物などがあるかを観察して、分かったことを共有していく。その際に、伐採木で木の高さを実感したり、根の付いている木で根を触ってみたり、様々な工夫としていることを教えてもらいました。
一方、あまり、難しく考えずに、また、知識を伝えるのではなく、実感を共有していくことがポイントなど、とても参考になりました。
県博のO課長やU学芸員も講師と参加されていましたが、茨城県自然博物館の感想も一言。
現在、くらしの中の動物という企画展をやっているのですが(来年1/31まで)、ゴキブリやネズミ、ヘビや蚊など動物たちのほうからの主張を、嫌われものの本当のすがたとして紹介しているなど、とても面白かったです。また、世界のゴキブリのなかには、とてもきれいなものもいました。このほか、カメムシのにおいの体験。バニラや青りんごのにおい。くさいとのイメージが変わってしまいます。あくまで、一部のかめむしなので、念のため。
このほか、恐竜の展示なども、とても迫力がありました。合間にちょっとみるのでは、とても見切れません。何回も行ってみたいところです(宣伝ばかりではありません)。
https://www.nat.museum.ibk.ed.jp/
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