この展示は、国立科学博物館の総合研究「生物相互関係が作る生物多様性の解明」のまとめとして行われたものです。
各研究者が行った研究について、研究者自身が説明するギャラリートークが行われました。最終日の今日は、観察会でも教えていただいたことがある保坂健太郎さんの「きのこの隠れた多様性」のトークを聞きに行きました。
【講師の話】
- キノコは、どの季節でも生きている。本体の菌糸の形で。
- 菌糸は非常に細い。キノコと一般に言われているのは、子実体といい、植物に例えると、花とか実にあたる。
- 子実体だけでは、確認できる種も限られることから、ブナやミズナラ林などにおいて、根の周辺の土壌からDNA解析をおこなったが、子実体が確認できた種よりはるかに多くの種を確認することができた。(主に、菌根菌)10年ほどのキノコ狩りの種を1回のDNA調査により確認した種がはるかに多かった。
- 採取した量は、50ccを20箇所
- 腐生菌も胞子は周辺に散らばるために、腐生菌の菌糸もあった。
- 一方、子実体により確認されているキノコが確認されない場合もあった。
トーク終了後、フィールドで1箇所だけ、キノコの観察。
帰りに売店で、「きのこの世界はなぞだらけ」という冊子を購入して、帰ってきましたが、売り切れ状態で、見本を購入しました。
研究者から直に話が聞ける貴重な機会でした。博物館もやるものですね。
【メモ】
※カニノツメ(アカカゴタケ科)は、菌根菌ではなく、腐生菌で、落ち葉などを分解している種でした。
※キノコは栄養の摂取方法の違いによって、「腐生菌」と「共生菌」にわけられ、さらに、「共生菌」については、「寄生菌」と「菌根菌」などに分けられる。
【参考】
㈱キノックス キノコの生活型による分類
http://www.kinokkusu.co.jp/etc/09zatugaku/mame/mame02-2.html
杉並の自然学 キノコ
http://sas2005.eco.coocan.jp/16_mush/mush.html
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